ブーメランが戻ってくる仕組みとは?

■2009年05月28日

「く」の字型や「Y」字型など市販されている形に限らず、「X」や「R」など、戻ってくる形がたくさんあるブーメラン。ただ「く」や「X」のようにちゃんと戻ってくる文字の形でも、手作りする際に型を切り抜いただけでは手裏剣のようにまっすぐ飛んでいくだけでした。それが、翼が風を受けるように軽くひねったところ、戻ってくるように。なぜなんでしょう。そして、そもそも、ブーメランってなぜ戻るんでしょう。日本ブーメラン協会代表理事の先光吉伸さんに話を伺いました。

「ブーメランは縦に投げることで、上にきている翼と下にきている翼の浮き上がる力(揚力)に差を生じさせています。上側の翼は前向きにまわっていて、前進による風と回転による風が当たりますが、下側にきている翼は後ろ向きにまわっているので、受ける風が弱まります」

揚力に差が出た結果どうなるんでしょう。

「右手で立てて投げた場合は、左側に倒れようとする力が生まれます。このとき、回転していなければそのまま倒れて落ちてしまいますが、コマの首ふり運動の原理と同じく、回転していることによって倒れずに進む方向を90度変えようとする力が働くんです。それで最終的に旋回してもとに戻ってくるんですよ。また、ブーメランを水平に投げてしまうと、左右で揚力の差が発生します。これはブーメランを急上昇させる働きになり、危険です。横にして投げてはいけません」

ブーメランを縦にして投げるのは、そういう理由があったんですね。ところで、文字を切り抜いただけの紙が手裏剣のように飛んでしまうのは、旋回に欠かせない揚力がないからなんでしょうか。

「そうです。また、ブーメランは重心から翼の先端に向かって引いた直線と垂直に風が当たります。文字型ブーメランを作るときは文字の形をアレンジして、揚力を生む翼に相当する部分をしっかり確保することがコツのひとつです」

ちなみに、ブーメランには競技もあり、世界大会も開かれています。プラスチックや木のブーメランが使われ、投げてからキャッチするまでの早さや戻ってくる 正確性を競う種目などがあるそうです。投げたブーメランの速度は、速い人だと時速110kmキロにもなるとか。そんな速さだと、かなり遠くまで飛びそうな…。

「いえ。投げる強さで変わるのはスピードだけです。飛距離はブーメランそのものの重さと揚力で決まるので、力一杯投げたからと言って遠くに行くわけではあ りません。ブーメランは翼を調整したり重りをつけたりすることで、飛距離や高さ、回転の速さなどを変化させられるんですよ」

へえ。翼や重さの調整がかなり重要なんですね。体と一緒に頭も使うスポーツだったとは…。これは大人の趣味として、楽しめそう! 高校時代、物理をまったく勉強してない僕はちょっぴり後悔です…。




仕組みを知ったらちょっとやってみたくなってきた・・w

Posted by koyutan